1 同級生A 「知ってるか。今日は転校生がくるらしいぞ」 ──朝の教室。 クラスの連中がなんだか騒がしい。 同級生B 「すっげー美人だよなあ」 同級生C 「俺さっき、職員室の近くで見たぞ」 同級生D 「俺も俺も。足とかこう……スラッとしてさあ」 同級生E 「めっちゃ可愛かったなあ」 騒がしいのはいつものことだが、今日はみんな共通の話題があるようだ。 どいつもこいつも転校生の話で夢中になっている。 同級生A 「おまえ、転校生見てないの」 主人公 「見てねーな。興味ねえよ」 転校生とかどうでもいい。 クラスにモビルスーツが一機増えるだけだ。俺にはなんの関係もない。 教師 「おーい。おまえら座れ。出席、出席とるぞ」 三世代目の担任教師が大きな声を出すと、みんな自分の席に座っていく。 教師 「その前に、転校生を紹介するぞ。入ってきなさい」 教師が声をかけると、廊下に続く扉を開けて転校生が入ってきた。 教師 「じゃあ、自己紹介」 デファース「えっと……は、はじめまして。アンバットから転校してきました。デファースです」 教師 「デファースはMS型のUEだが、みんな仲良くしてやってくれ」 デファースがクラスの連中に向けて挨拶する。 デファース「今日からクラスのみなさんと一緒に……」 そこから先はなんと言っていたか、俺の耳には入ってこなかった。 なぜなら俺の目は、デファースの下半身に釘づけになっていたから。 ふっくらした腰回りの描く、愛らしい曲線。 そのすぐ下には装甲が前面にせり出し、ムッチリとした太腿。 膝の下から足首にかけては、驚くほど長く伸びた脛が、しなやかなラインを描いている。脚部だけで通常のMSの倍──いや、全身を含めれば三倍だか五倍ほどにもなるだろうか。 そんな大胆な脚部を支えるためか、デファースのヒールには厚みがあった。 どことなく上品な大人っぽさを感じる。 うちのクラスには、今までいなかったタイプかもしれない。 教師 「それじゃあ、席は……あそこの空いてるところで」 げ。 なんで俺の隣なんだよ。 教室の最後尾までデファースがゆっくり歩いてくる。 それだけ見てると、まるでどこかのお嬢様とかお姫様みたいな感じがする。あんなに足が長いのに、足音ひとつ立てていない。気品が漂う、優雅で静かな歩き方だ。 デファース「……ひゃっ!」 足元になんにもないところで、デファースがいきなり転んだ。 教師 「なんだおまえら。さっそく転校生をイジメてるのか」 デファース「い、いえ……違うんです。私が勝手に転んじゃって……」 デファースの言う通り、別に誰かが足をひっかけたとか意地悪したとかそういうわけじゃない。 本当になんにもない状態で、いきなりズッコケたのだ。 デファース「あはは、私ちょっとドジなんですよね。お騒がせしましたぁ〜」 クスクス笑うクラスの連中に笑顔を返すと、デファースはやや急ぎ足になって、自分の机までやってきた。 そのとき、ふいに俺とデファースの頭部センサーの知覚領域が重なった。 デファース「エヘヘ。よろしくね」 主人公 「あ、ああ……」 デファースは、機体表面をほんのり赤くさせながら微笑んだ。 思わずこっちの顔も赤くなる。 なんだか、ちょっと恥ずかしいやつだ。 あんまり関わらないようにしておこう。 2 放課後の中庭は、園芸部の支配する楽園だ。 先輩A 「ヒャッハー!! 今日はおまえのここをメチャクチャにほじくり返してやるぜぇ!」 先輩B 「ククク……ほぉら、タップリ飲めよ。水も肥料も、まだまだタップリあるからな……」 先輩C 「種つけっ、種つけっ……う、ウウッ……ふはぁ。なかなかいい土じゃねえか」 先輩たちのテンションが、いつもどおりおかしい。 そんな中、スコップ片手に自分の担当する場所の土を掘り返す。種まきの前に、芽が出やすいように地面をやわらかく、ほぐしてやらないといけないのだ。 主人公 「強いられてるなあ、俺……ん?」 ふと視線をめぐらせると、花壇の一角にデファースがしゃがみこんでいる。 まわりには誰もいなかった。一人きりで、何をやっているんだろう。 主人公 「おいおい。イタズラとかしないだろうな」 園芸部のテリトリーを荒らすようなことをすると、先輩たちの水素エンジンが暴走しかねない。 けれど、その心配はなさそうだった。 主人公 「……大丈夫そうだな。見てるだけか」 UEにありがちな、目だかマブタだかよくわからないデザイン。スリット状の細いセンサーパーツをさらに細めて、デファースは花壇を見つめている。 なんだか幸せそうだ。そんなデファースの顔を見ていると、ちょっと声もかけにくい。 主人公 「まあ、いいか……」 ひとまず、ほっといても問題なさそうだ。 主人公 「先にこれを終わらせないとな」 土いじりに戻ろうとしたとたん──。 デファース「ひゃあ」 軽く悲鳴をあげてデファースが尻餅をついた。 デファース「わ、わ……わわわ」 目の前にいる、見えない何かにむかってわたわたと短い手を振っている。 たぶん、虫でもいるのだろう。 主人公 「やれやれ……」 近くまで行って、デファースの手をそっと押さえる。 「あ、あの、虫! 虫が……」 主人公 「じっとして。動くと、かえって寄ってくるから」 デファース「う、うん」 主人公 「立てる? そっと移動すれば、大丈夫だから」 デファース「たっ、立てるよ。平気だよ」 デファースを助け起こして、ゆっくりとその場から移動する。 主人公 「もういいよ。追ってこないみたいだし」 デファース「うん。ありがと……あ。手」 主人公 「ん……? ああ、すまん」 握っていたマニュピレーターをパッと手放した。 デファースの手のひらはすごく小さかった。握っていて、思わずこっちがドキドキしてしまうくらいに。 デファース「エヘヘ……、ありがとね」 主人公 「いや、そんなにたいしたことじゃ……」 デファース「た、たいしたことだよ! 私、ビックリして……刺されちゃうかと思ったし」 主人公 「蛾は人を刺したりしないよ」 デファース「そっか……そうなんだ。ずいぶん詳しいんだねえ」 デファースは恥ずかしそうに背を丸める。 こんなに立派な脚部を持っているのに、ずいぶん気の小さいやつだ。 デファース「あ、あの……さっきの花!」 主人公 「ん?」 デファース「さっき、私が見てた花の名前。なんていう花なの?」 主人公 「あれはジャーマンアイリスだな」 デファース「じゃーまん……アイリスかぁ。花びらが変わった形で、とってもキレイだね」 主人公 「ま、まあな……」 デファース「どうしたの? 顔が赤いけど」 主人公 「いや、その……あれは、俺が育てたんだ」 デファース「ええっ!? そうなんだ。すご〜い」 別に強いられているわけでもないのに、デファースが集中線のエフェクトつきでこっちを見る。 デファース「すごいよ〜。あんなキレイな花を育てられるなんて、すごいんだねえ」 主人公 「普通だよ。なにしろ園芸部だからな」 デファース「ほぇ〜……園芸部が、ここの花を育ててるんだ」 主人公 「そうだよ。俺は、あっちのほうからこのへんまで……」 俺の担当している花壇を教えてやると、デファースはいちいち頷きながらキョロキョロとセンサーを光らせる。 デファース「ここは何を植えるの?」 主人公 「ここは……」 ちょうどさっきまで、土をほじくり返していた花壇をデファースがのぞきこむ。 主人公 「ここは、ちょっと特別な感じにしようと思ってな」 デファース「特別?」 主人公 「中心にハイビスカスを配置して、その周囲をポーチュラカとかで囲ってだな……」 デファース「うんうん」 主人公 「それからペチュニアとか、サルビアとかも植えていって……」 デファース「なるほどなるほど」 主人公 「そんでもって、メランポジュウムなんかもいいな……」 十分ぐらい熱く語ったところで、はっと気がついた。 主人公 「しゃべりっぱなしで、すまん。ちょっと夢中になってた」 「え……いいよいいよ。いいってば〜。すごくためになったよ」 主人公 「そうかな……」 デファース「うんうん。いかにもスーパー園芸部って感じだねえ」 スーパー園芸部ってなんだ。 よくわからないけれど、一方的にダラダラと話し続けていたことをそんなに気にはしてないらしい。 もしかしてデファースって、けっこういいやつなんじゃないだろうか。 デファース「よく知らなかったけど、園芸部ってすごいんだねえ」 主人公 「育てた花が咲くと、すごく楽しいぞ。よかったら、デファースも入るか」 デファース「……いいの!? 入るっ、入るよ! 入部しちゃうよっ」 主人公 「お、おう……」 ……あれ? ノリで言ってみただけなのに、まさかこんなことになるなんて。 いいのだろうか。 まあ……いいか。 3 夏休み入っても、花壇の手入れは欠かせない。 デファース「ひゃあーっ! ホースがぁ〜」 今日はデファースと二人で水撒き当番なのだが、これがさっぱり進まない。 デファース「た、たぁすけてぇ〜」 主人公 「ノズルから水出すの止めるんだ。そうすりゃホースがやわらかくなるから」 デファース「あ。そっか」 デファースは長い足にからまったホースから、やっとのことで抜け出した。 デファース「ひ〜。水でジャージがベチャベチャだよ〜」 主人公 「あとは俺がやっておくから、部室で着替えてこいよ」 デファース「う、うん。エヘヘ……いつもすまないねえ、おまえさん」 主人公 「それは言わない約束だろ」 なにしろデファースが入部してからというのも、うっかりミスの連発だ。 堆肥を捨ててしまいそうになったり、液体肥料と洗剤を間違えそうになったりだの。夏休みに入るまでのトラブルの数々を思い出すだけで、めまいがしてきそうなくらいだ。 それらのほとんどは俺が未然に防ぐことに成功した。 そのおかげで先輩たちからは『デファース係』だとか、ありがたくない言葉までいただいてしまった。 主人公 「どうしたんだ。早く着替えないと風邪ひくぞ」 デファース「うん……あのね。本当にいつも、ごめんなさい……」 かぼそい声でそう言って、デファースは小走りで部室に向かっていく。 どうも妙な気分だ。 なんだろう、この罪悪感。 今までは何があっても『エヘヘ』と、恥ずかしげにちょっと笑うだけだった。 そんなデファースを責められるわけもなく、しょうがねえなといつも笑い返すだけ。 それで、俺とデファースの関係は元通り。 ……のはずだったのだが。 主人公 「なんかイヤなことでもあったのかな」 よくわからないけれど、妙な胸騒ぎがする。 このままにしておくと、マズいんじゃないだろうか。 手早く水撒きを済ませて、ホースを束ねて部室に向かう。 主人公 「デファース!」 デファース「きゃあっ」 扉を開けた瞬間、デファースは着替えの真っ最中だった。 ジャージの下しか履いてない。ウエストの裾をつかんだデファースは、サッと引っ張り上げて上半身を隠した。 デファース「あ、ああぅ……」 ジャーズのズボン部分だけで体をすっぽり隠した、妙な格好のデファース。 すぐに扉を閉めるべきだったかもしれないが、言うべきことだけは言っておかないとならない。 主人公 「あ、あのな! 俺に……もう『ごめんなさい』とか言わなくていいから!」 デファース「……う、うん」 主人公 「それだけ! あと……ごめん!」 デファース「あ……」 デファースはまだ何か言いたそうだったけど、扉を閉じる音でよく聞き取れなかった。 主人公 「何やってんだ……俺は」 部室の前で座り込む。 本当に何やってるんだ、って気持ちになってきた。 もう自分で自分がわからない。どうしてデファースに、あんなことを言ってしまったんだろう。 座り込んで、頭を抱えていると中からデファースが出てきた。 デファース「あ、あの……」 主人公 「えっと……」 口を開きかけて、おたがいに言葉を止める。 気まずい。 すごく気まずい瞬間だ。 デファース「……あの、あのねっ……ちょ、ちょっと話したいことがあるんだ」 主人公 「そ、そうか」 デファース「それで、あの……今、いい?」 首関節がぶっ壊れるんじゃないかってくらい、縦にブンブンと振ってやった。 4 部室には、デファースと俺だけ。 窓際の席に並んで座る。 いつもと同じ。そういえば二人で部室にいるときは、なぜだかここがお気に入りだ。 外ではセミがミンミンとうるさく鳴いている。ハイパードッズライフルでもあれば撃ち落としているところだが、残念ながら俺にはAGEシステムがない。 デファース「あ、あのね……最近、あんまり話してないよね」 夏休みだから当然だ。 普段は教室でも隣の席にいるし、部活も一緒だし、最近それがあたりまえのように感じていた。 デファース「だから、あの……ちょっと話したかったんだ」 デファースは、かぼそい声を出しながら足元をみつめた。 デファース「ごめんね。迷惑……かも?」 泣きそうな声になるデファースの頭に、ポンと手を置く。 デファース「ふにゃあ」 主人公 「もう俺に謝ったりしなくていいって、さっき言っただろ」 デファース「だってぇ……」 主人公 「ああもう。泣くなって。泣いても花は咲かないぞ」 デファース「……うう〜」 主人公 「まあ別に、話したかったらいつでも……おわ」 デファースがいきなりしがみついてきた。 格闘戦に持ちこむつもりか……!? いや待て、待つんだ。それはない。 主人公 「どうしたんだよ。いきなり……」 デファース「私、最近ヘンなんだよ」 主人公 「何が?」 デファース「ずっと話せなかったから……なんだか、すごく寂しくて……」 デファース「エヘヘ……何言ってるんだろうね、私」 いつもの恥ずかしそうな微笑み。 デファース「こ、こんなのおかしいよね。ヘン……だよね。あはは……」 主人公 「ヘンじゃねーよ。俺も……なんか、ちょっと」 デファースをギュッと抱き締める。 主人公 「会えなくて……なんていうか、うまく言えないんだけど……」 デファース「……寂しかった、とか?」 主人公 「そういうんじゃなくて、なんかドジ踏んでないかとか心配で」 デファース「ひどーい」 デファースの頬がぷくー、と膨らんだ。 主人公 「わ、悪い……心配っていうか、そう……頭の中が、デファースのこといっぱいでさ」 デファース「失敗したくて、してるわけじゃないもん」 その場で座ったまま、器用にクルッと背を向けるデファース。 デファース「そ、それに……いろいろ失敗しちゃうのは……ちゃんと理由があるもん」 主人公 「理由?」 しなやかに長い美脚をたたんだデファースが、椅子の上で膝を抱えた。 デファース「す、すす……好きな人がいるから……つい、そっちを見てばかりになっちゃって……だから、それで……」 ……! デファースに好きな人がいるってことは……。 …………。 ……………………。 ………………………………。 ……あれ? 今日、デファースと俺は、ずっと二人きりで……。 それなのに、ホースを足にからませたり、ドジ踏んでたってことは……。 それって、つまり──。 主人公 「あ、あのさあ。デファースの好きな人って、もしかして……」 デファース「わー! わわーわー!」 デファースがわたわたと手を振る。 デファース「ナシ! やっぱり今のナシだからね! ……ひゃっ」 手首を握ると、デファースがビクッと震えた。 主人公 「俺、おまえのことが……」 デファース「やめようよ……やだ。やっぱり、今までどおりのお友達で……」 主人公 「デファーズのことが好きなんだ!」 デファース「私の話聞いてない!?」 デファースをギュッと抱きしめる。 主人公 「嫌じゃなかったら、俺と付き合ってください」 デファース「……い、嫌じゃないよ」 主人公 「デファースのこと、好きなんだ」 デファース「私……も、だよ」 5 長机の上に、そっとデファースの体を押し倒す。 デファース「は、恥ずかしい……私、足太いから……」 主人公 「そんなことないよ。長くて……すごくキレイだよ」 デファース「ふえぇぇぇ……」 消え入りそうな声を出して、手で顔を隠す。 その隙に、テール部分のビームキャノンに触れると、デファースの体がピクッと震えた。 デファース「そ、そこはぁ……ダメぇ……」 主人公 「どうして?」 デファース「気持ちよすぎて……ひゃう、ううぅぅぅ」 対地砲撃に適したビームキャノンをもみくちゃにされて、デファースは淫らな声で喘ぐ。 デファース「そんなに……ひっ、つ、強くしちゃダメだよぉ……」 デファース「そこだけ……んぁ、あっ……そんなところばっかり、んふ、ん……」 デファース「……あっ、そ、そこ……気持ちよすぎるからぁ……ああっ、んぅ……」 ビームキャノンの砲口から、かすかに輝くビーム粒子の光が漏れてきた。 デファース「ま、待ってぇ……」 主人公 「……やっぱり、いきなりこんなとことしちゃうのは……嫌?」 デファース「そうじゃなくて、あの……アレが……」 主人公 「アレって?」 デファース「これ……し、システムが……サイコメット・ミューセルが……」 兵装部がかなり感じやすいのだろうか。 そのせいで、サイコメット・ミューセルが稼働しているらしい。 ──Xラウンダーの能力を擬似的に再現する制御システム。 システムが起動したことによって、デファースは軽い愛撫だけで過敏な反応をするようになっていた。 デファース「あ、そんなに……ふぁ、こ、怖いよ……なんだから、怖いくらい気持ちいいの……」 主人公 「大丈夫。心配いらないよ。俺に任せて」 デファース「う……うん」 不安がるデファースを安心させたくて、強く抱き締める。 それでもまだ怯えているのか、かすかに機体が震えていた。 デファース「だ、ダメぇ……あああ、あふ、んっ……ひぁ」 足にそっと手のひらを乗せると、デファースの体がビクッと大きく反応した。 主人公 「やっぱり、足……キレイだ」 デファース「っ……ふぁ……」 主人公 「デファースの足……ずっと、こうしてみたかった。触りたかった」 デファース「あぅ……え、エッチなこと言っちゃダメだよぉ……ああんっ」 踝から脹脛に艶かしく膨らんでいく曲線をたどり、大腿部全面を覆うカウル状のなめらかなラインに、そっと手を這わせる。 通常のMSならば、スカート状の装甲に覆われている場所だ。 無防備なつけ根を指でさすると、デファースはこれ以上なく、激しく機体をくねらせた。 デファース「はぁぅ……そこ、待って……んん、感じすぎちゃうぅぅ……」 大胆な脚部のわりに、よほど繊細なのだろう。 ちょっと触れただけでも、デファースは身悶えする。 デファース「そこ……あ、あぅ……そんなに、しちゃうの……ああぅ」 デファース「あ、あ、あっ……すごいよ。こんな……ん、んああ、んふっ……」 デファース「……はぁぅぅ……わ、私……こんなすごいの……ああっ……」 たまらなく愛らしい華奢な上半身をギュッと抱く。 デファース「んぅ、そこは……あ、ふぁ、背中は……ダメぇっ」 Gエグゼスみたいに背筋を攻めると、デファースが全身の装甲をカタカタと鳴らす。 主人公 「……デファース」 デファース「ん……」 主人公 「デファースのここ、見せてよ」 デファース「ええっ……は、恥ずかしいよぉ……あ、ダメだよぉ……ん」 デファースの両足を左右に広げていく。 腰のデファースキャノンが丸見えになった。 主人公 「デファースのここ、すごくキレイだ……」 デファース「あんまり見ないで……あふっ、んっ……あ、あっ……そんなにいじっちゃ……ふああぁっ」 デファースキャノンから、指にからみつきそうな緑の発光体がトロトロと溢れている。 もうそろそろいいだろうか。 ビームサーベル構え、先端をデファースキャノンにあてがう。 主人公 「……いい?」 コクンと頷くデファース。 一気にビームサーベルを奥深くまで突き入れる。 デファース「はぎゅっ……」 主人公 「い、痛かった?」 デファース「ううん……平気だよ。他の人のだったらイヤだけど……」 デファース「キミだけは……特別だから……」 デファース「ん……あ、待って……ちょっとだけ、このまま……」 ビーム粒子がからみ合う結合部から、処女の証が流れ落ちる。 デファース「……もう、大丈夫だよ……」 主人公 「無理しなくていいってば」 デファース「ううん。いっぱい……キミのこと、いっぱい感じたいから……」 ビームバルカンにキスをしながらゆっくり腰を動かすと、デファースがかすれた息をこぼす。 デファース「……ふぁ、あ……ん……」 デファース「あふ、んっ……そこ、あっ、ん……そんなに強くしたら、ああっ……ダメぇ……」 腰を揺すりながら、充血しきったビームキャノンを撫でてやると、デファースがふるふると震える。 デファース「そこ、気持ちよすぎて……んふ、あ、ああん、んっ……」 デファース「んぁ、やぁ、んっ、ああぅ……あ、ああ……わ、私、もう……」 デファース「……そ、そこ……あ、や、やぁ、そんなに……あっ、ああ、ん……」 そっと武装のメンテナンスをしているうちに、かなり気分が盛り上がってきたらしい。 ここぞばかりに、深く突き入れたビームサーベルを前後にゆさぶる。 デファース「あ、んぁ、あ、やぁ……ああっ、ダメぇ。壊れちゃう……んぁ、壊れちゃうぅぅ……」 デファース「あっ、あっ、んっ……そんな、はぅ……は、激しくっ、んっく……ふぁ、あ……」 デファース「……んぁ、ふぁ、んふ……ん、あっ、ああ……ダメぇ、来ちゃう……あ、ん」 こちらも、もう限界だった。 デファース「あ、あっ、やぁ……わ、私も……もう、ふあああ──!!」 デファースの体がビクビクと震える。 そこにタイミングをあわせて、ビーム粒子の迸りをぶちまけた。 デファース「はぁ、はぁ……はふ……ふぁ……」 まだ熱の冷めきらないデファースが、せわしなく息を整える。 主人公 「……大丈夫?」 デファース「うん……平気。でも、まだ……おなかの中に、何か残ってるみたいな感じ……」 そう言いながら、デファースはギュッとしがみついてきた。 腕だけはなく、しなやかな足ごと絡めてくる抱擁。 主人公 「静かだね……」 デファース「そうだね……もうちょっとだけ、こうしていたいな」 主人公 「…………」 甘えてくるデファースを愛しいと思う気持ちがふいにわいてきて、華奢な体を無言で抱き返した。 窓の外が、そっと静かに暗くなっていく──。 6 花壇の中央に、大輪の花が咲いていた。 デファース「大きくなったねえ」 主人公 「そうだな……」 あれから二人で夏休み中、ずっと花壇の世話をしつづけたのだが。 何が悪かったのか、中央に咲いたハイビスカス以外はろくに花を咲かせなかった。 主人公 「こいつが栄養を吸っちゃったのかな……それとも、土が悪かったのかな……」 花壇の土をつまんでため息をつく俺をデファースが見下ろしている。 デファース「あんなにいっぱい世話したのに、残念だったねえ」 主人公 「そういうこともあるよ。また育てればいいさ」 デファース「そうだねっ」 水撒きをするデファースの明るく元気な声。 俺はその場にしゃがみこんだまま、彼女のスラリと美しい足を眺める。 デファース「どうしたの?」 主人公 「いや、キレイな足だなと思って……のわっ」 いきなりホースの先を向けられた。 デファース「もう……エッチなことばっかり言うと怒るよ」 主人公 「とっくに怒ってるじゃないか……ガバゴボボ……」 顔に水をかけられ、口の中まで大洪水。 主人公 「ここまですることないだろ……」 デファース「知りませーん」 デファースがぷいとそっぽを向く。 主人公 「……着替えてくる」 デファース「えー。ホースの片づけ、手伝ってくれないの?」 主人公 「人をずぶ濡れにしたやつの言うセリフじゃないぞ」 デファース「ご……ごめんね。じゃあ、あとで着替えを……手伝ってあげるから……ね」 主人公 「……ば、ばかっ。パンツの中までビショビショなんだぞ」 デファース「そのくらい平気だよ。ま、また……デファースキャノンをつ……つ、使う……使えば、だから……」 顔を赤くするデファースを見ていると、自分の顔までなんだか火照ってきた。 ふと目をそらすと、赤く染まったハイビスカスの花が──。 |